マグ


3


「勝つだの負けるだのは俺には関係無い。どうでも良い問題なんだよ馬鹿」


そういってゴロンと横になり寝息を立てる。








昨日の夜のマグの言葉。


カナは「な・・・なに言ってんだ?コイツ・・」と絶句。



現在のカナ達にとって「勝つ」とは生き延びるコトであり「負ける」とは即ち死を意味する。



負けたら「でこぴん」とかいうレベルじゃないんですけど?




なのに関係無いとか・・・なんか出るコトに意義が有るんですよ!みたいな胡散臭いスポーツマンぶった台詞にムッときた。



「なんなんですかねー!アレ!やっぱオタンチンなんですよねー!?」



・・・とカナはコンビニのオニギリを口一杯にほお張りながら桜子さんに同意を求める。



「でも、マグは負けないので、仕方無いんですよ


カナさん解りますか?マグは絶対に負けないんです。」



「桜子さん」もタマに・・・いや・・しょっちゅう訳解んない。



「マグは「負ける」コトを拒み抗い、そして・・・辞めてしまったの」



んっはー!負けるコトを辞めたんだー?じゃ、良いねー!!ねー!!勝つだけだもんねー★




カナは澄み渡った空を見上げた・・・・そして、ため息を一つ



「馬鹿ばかしぃ・・・・・なぁ」